ブラームスの協奏曲とドイツ・ロマン派の音楽
西原 稔 著
A5判/284頁
定価:2,200円[本体2,000円+10%税]
ブラームスは4曲の協奏曲を作曲した。
これらの協奏曲は、ブラームスの創作、そしてドイツ・ロマン派の音楽の中でどのような位置付けを持つのだろうか。
彼の作品にはドイツ・ロマン派だけではなく古楽、民謡などのさまざまな音楽が流れ込み、独自の世界が生み出された。
本書は4曲の協奏曲とともに、これらの作品の土壌を成したドイツ・ロマン派の音楽との関係を包括的に取り上げる。
〈本書の内容〉
第1部 ピアノ協奏曲への道
第2部 ブラームスと19世紀の協奏曲
第3部 ブラームスの響の形成
第4部 〈ピアノ協奏曲第1番〉
協奏曲に託したブラームスの革新
─交響曲の構想とパレストリーナ研究
第5部 交響的な協奏曲
第6部 最後の協奏曲〈ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調〉作品102
結 語 ブラームスの協奏曲の歴史的な意義とその影響
〈著者紹介〉
西原 稔(にしはら・みのる)
山形県生まれ。東京藝術大学大学院博士課程満期修了。桐朋学園大学音楽学部教授を経て、現在、桐朋学園大学名誉教授および桐朋学園大学特別招聘教授。18、19世紀を主対象に音楽社会史や音楽思想史を専攻。「音楽家の社会史」、「ブラームス」、「シューマン 全ピアノ作品の研究 上下」(以上、音楽之友社、ミュージック・ペン・クラブ賞受賞)、「ピアノの誕生」(講談社)、「楽聖ベートーヴェンの誕生」(平凡社)、「クラシック 名曲を生んだ恋物語」(講談社)、「クラシックでわかる世界史」、「ピアノ大陸ヨーロッパ」(以上、アルテスパブリッシング)、「世界史でたどる名作オペラ」(東京堂)などの著書のほかに、共著・共編で「ベートーヴェン事典」(東京書籍)、翻訳で「魔笛とウィーン」(平凡社)、監訳・共訳で「ルル」、「金色のソナタ」(以上、音楽之友社)、「オペラ事典」、「ベートーヴェン事典」(以上、平凡社)などがある。